веst ー恋の詩ー


その時,大きな声が響いた。
周りに群がってる人達の声が聞こえないくらいの。



『健人!数学の宿題貸してッ!』



清水だ。



『おう!健人様の1ページもやってないノートでよろしかったら!』



『ふざけんなッ(笑)』



『愛美!健人君に宿題のノートを貸してくださいませんか?』



『健人,悪いけど,うちも宿題やってないーみたいな?笑』



愛美,笑顔でごまかしてるし(笑)


『まぢかよー』



なにやってんだ…。



『紗夢ー宿題やった?』


『あっ…うん。昨日は,宿題をやりたい気分だったのー』



鞄の中から宿題のノートを取り出した。



『じゃあ借りるなッ』



ノートが手から,ふっと離れた。
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