月と太陽の事件簿7/ブラームスの小径(こみち)
次の瞬間、達郎の目が大きく見開かれた。
「扇町菜園」
視線の先にはそう書かれた看板があった。
達郎は看板に向かって走りだした。
あたしもあわててその後を追う。
その看板の横には個人名がずらりと並んだ表があった。
名前を四角で囲い、区分けした表記から察するに個人それぞれが所有する畑の配置図だろう。
達郎はそのふたつを鋭い視線で交互に眺めた。
唇は尖り、瞳には謎を暴かんとする光が宿る。
あたしは周囲を見た。
どこかに自動販売機は…あった!
50mほど先にある自動販売機に向かってあたしは駆け出した。
そこで缶コーヒーを買うと急いで達郎のもとへと戻る。
炎天下のもと、ダッシュをしたせいでどっと汗が吹き出た。
しかし今はそんなこと気にしてる場合ではない。
あたしが差し出した缶コーヒーを、達郎は無言で受け取った。
達郎には変な癖がある。
事件を推理する時、必ず缶コーヒーを手にするのだ。
「扇町菜園」
視線の先にはそう書かれた看板があった。
達郎は看板に向かって走りだした。
あたしもあわててその後を追う。
その看板の横には個人名がずらりと並んだ表があった。
名前を四角で囲い、区分けした表記から察するに個人それぞれが所有する畑の配置図だろう。
達郎はそのふたつを鋭い視線で交互に眺めた。
唇は尖り、瞳には謎を暴かんとする光が宿る。
あたしは周囲を見た。
どこかに自動販売機は…あった!
50mほど先にある自動販売機に向かってあたしは駆け出した。
そこで缶コーヒーを買うと急いで達郎のもとへと戻る。
炎天下のもと、ダッシュをしたせいでどっと汗が吹き出た。
しかし今はそんなこと気にしてる場合ではない。
あたしが差し出した缶コーヒーを、達郎は無言で受け取った。
達郎には変な癖がある。
事件を推理する時、必ず缶コーヒーを手にするのだ。