【短編】殺し屋シャイン、最後の任務
「いいモンもってんじゃねーか」

そう言うと女は手榴弾を外へ投げた。

大きな家の庭に落ち、爆発する。

アレは依頼人の家だ。

玄関から男が出てきて叫ぶ。

「神よーどうかこの悪魔に

正義の鉄槌を下してくだされー」

そうして、バイクにまたがって逃げていった。

「おい、オマエ、他に何か無いのか?」

他に持っているのは毒薬。

これは相手にのませるもんじゃない。

ピンチの時、組織のために俺が飲むもの。

俺にはもう為す術はない。

小瓶を手に取ると、女は笑った。

「ははははは。毒薬かぁ。

でも、オレに飲ませる気はないんだろ。

そんなん、わかってるわ。

で、オマエは飲むんか?」
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