【短編】殺し屋シャイン、最後の任務
それから数ヶ月後・・・

「ドロップさん、買い物行ってきたよ」

「今日は計算できたみたいだな。」

「やっと勘定がわかりましたよぉ」

「馬鹿、子どもだってお使いくらい出来る。

レジで金も払えないようなクズ、

オレの使用人としちゃ失格だな。」

「すんません・・・

それに、これも・・・」

「なんだ、これ」

「バースデーケーキって言うんでしょ。

今日ドロップさん、誕生日だって

言ってたから・・・。

ごめんなさい、お金、使いすぎて・・・」

「いや、上出来だ。

使用人としちゃ勿体ないぜ。

これからは執事って呼んでやる」

「ひつじ?」

「ナニ、ありきたりなボケかましてるんだよ、

アホが。執事だよ、執事。

ま、前より偉くなったってコトだよ。」

「俺、褒められてるんすか?」

「そうだよっ。何回も言わせんな。」

少しだけ、

ドロップの顔が赤くなっているように見えた。

「あ、ありがとうございます!!」

俺はあれから、人を殺していない。

時々嫌な夢を見る。人殺しを後悔する。

ドロップさんは笑って言う。

「オマエはそれでいい。

これから、色々覚えて、

一流の謝り方ってモンを身につけな。」

だから俺は、今日もドロップさんのために。

-END-
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