LAST ANGEL~君がくれたモノ~
だが、そんな静寂を打ち破るように
一人の兵士が隊長室に駆け込んできた。
「慎茨さん!!!!
大変ですよ!!!
もうホントに大変です!!!!」
慌てた様子でかけこんできた
まだすこしあどけなさを残した風貌の
兵士の名は大沢 竜哉〈おおさわ たつや〉
そんな竜哉に慎茨は
「落ち付け竜哉。
んで?
何が大変なんだ??」
慎茨がそう言ったとたん、
〔ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ウ゛-…〕と
地の底から聞こえる死者たちの声のような
戦闘要請のブザーが本部内に鳴り響く。
「そう言う事かよ。」
そう言う慎茨の目は一気に鋭くなり、
表情は、いつもの気だるげさは
まるで消える。