芸能人に恋してる...

「おはよ。」
「あ、おはよ」
「寝坊?」
「うん(笑)」
「まだ好きなの?」
「なにが?」
「矢野裕」
「当たり前ぢゃぁん!」
「馬鹿じゃん。お前が芸能人と付き合える訳ねぇだろ」
「なんでそんなこというの?」
「だって、俺がいるのに」

平戸陸
陸は小学校は違うけど小学生の時から同じバスケットボール教室に通っていた幼なじみ。違う高校だけど駅で会えば一緒に行ってる仲良し。陸は「俺がいるのに」なんて軽く言ってるけど本当はまぢで言ってる。
でもそれは、陸をその気にさせちゃった私が悪いんだ。

高1の夏休み。こんな私にも年上の彼氏がいた。彼とは町のキャンプで知り合って先輩後半の関係だった。だけど、高1のキャンプの時からしつこく告られてそれで、付き合い始めた。私は陸に何回も別れたいって相談した。だけど、彼はなかなか別れてくれなかった。そんな時に陸が「俺がお前を助けるから」って言ってくれた。その時、初めて陸を男だと思った。だから私も「うん。」なんて言っちゃったんだ。
結局彼とは3ヶ月続いて、自然消滅。彼にしてみれば私はただの遊びだったみたいだけど、私だってそこまで本気じゃなかった。だけど、ファーストキスをアイツに取られたのは悔しい。それは、ともかく。
別れてホッとしてた。でもそんな時、携帯がなった。