愛詩 ―アイウタ―
転校生。
「ふぁーぁ」


眠い。
なんで全校朝会なんて
あるんだろう。


月曜の朝から校長の長話しを
聞かなきゃいけないなんて
ホントに悪夢に近いと思う。


「え―、桜の花びら達もみんな散り夏を知らせて
くれています―・・・」


なんて校長のかたっくるしい
話しなんか聞く耳もたないで
私は門の先の道路をじっと
みつめる。


別に意味はないんだけど、
癖って感じで毎回なんとなく
みちゃうんだ。


「ぇー、次に転校生を
紹介します。」


「!!?」


校長の言葉からでたまさかの言葉。



さっきまで眠そうな顔をしてた
周りの人たちも目をパッチリ
見開いて朝礼台に視線を
集中させている。



「ぇー、東京都から来た、
神田竜くんです。」


校長がそう言い、朝礼台から
下がる。




「きゃー!東京からだって!!!」

「しかも男の子だょー!」

周りの女子から興奮する声が
聞こえる。




私も声に出してないだけで
内心かなり興奮状態!





『竜』って、どんな人だろー♪
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