愛詩 ―アイウタ―
ガタッ―
「東京から来ました神田竜です。
どうぞ、よろしくお願いします。」
「んー・・・」
頑張って背伸びして顔を
みようとしてもなかなか
みえない。
《前でかすぎだしー》
今すぐそう言ってやりたかった
けど、前は親友の麗那。
そういう訳にもいかない。
そして何度かジャンプをしている
内にやっと見えた!・・・けど、
絶句。
黒髪の中の黒髪で、
Yシャツのボタンはきっちり
第一までしめて、
綺麗にシャツイン!
とどめに、見事に真面目な感じな
銀縁めがねッッ!!!
「あ・・・ありえない・・・。」
思わず声に出してしまった。
そっか。
だからさっきまで興奮
しまくってた女の子たちも
こんなに静かになったんだ…。