愛詩 ―アイウタ―

―ガガッ



隣から椅子の引きずる男が
きこえる。


「はじめまして。神田竜っていいます!
よろしくお願いします!」


なーんて、こっちむきながら
むっちゃ照れた顔で自己紹介されて
ちょっとかわいいなーって思ったりした
自分がいたところがちょっと
悔しかったりする。



「私は船曳蘭世。適当に呼んでね。
昼休みに学校案内するから。
よろしく。」


って、ちょっとそっけない
態度をとってみたり。


なのに神田竜は笑顔で

「ありがと」


って答える。



見た目は最悪だけど、性格は
まぁまぁイイ奴なのかもしれない。


人生1最悪な日だけど、今の一言でちょっと
ましになったかなー・・・?



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