さうす・りばてぃー
そんな話をしながら、俺たちは明日使うものをショッピングセンターで買っていた。
ケーキと、小さなクリスマスツリー、それに簡単な飾り付けだ。
そんなに派手にやっても仕方ないので、俺と見由と穂波で三千円ずつ出し合い、その範囲で買えるだけのものを買ってみた。
全部買ってもまだお金が余っていたので、さらに飲み物なんかを買う。
それから俺たちはさうす・りばてぃーに帰り、飾り付けを始めた。
最初は俺の部屋でやろうという話だったが、俺は反対した。
見由の部屋のほうが、端の部屋で出窓がある分、飾りつけもきれいにできると言って、見由の部屋での開催を主張。
結果、それが認められ、パーティーは見由の部屋で行われることになった。
部屋の窓に、色付きのシールを張っていく。
それは、ちょっと見るとステンドグラスみたいに見えた。
それからツリーを飾り、「merry christmas!」と書かれた横断幕を、部屋にとり付ける。
そしてシールの星を、あちこちの壁に貼る。
さらに電球と蛍光灯にまで色つきのシールを貼るという念の入れようだ。
やがてそれが終わると、俺たちは明日を楽しみに、見由の部屋を退出することにした。
「あの、今気づいたんですが」
見由が去り際に、俺たちに言ってくる。
「私、この状態の部屋で、明日まで過ごさなきゃいけないんですか?」
その部屋は、電気をつけると色とりどりになって、まるでディスコかキャバクラのようだった。
俺は見由に聞こえないように、ふっと笑った。
だまされるほうがバカなのさ、と。
穂波が「もし居心地悪かったら、私の部屋に来てもいいからね」なんて言っている。
善人ぶっているが、即答するところを見ると、この女も気づいていたクチだな。
――――このアパートに住んでるのは、性悪なやつばかりだ。
ケーキと、小さなクリスマスツリー、それに簡単な飾り付けだ。
そんなに派手にやっても仕方ないので、俺と見由と穂波で三千円ずつ出し合い、その範囲で買えるだけのものを買ってみた。
全部買ってもまだお金が余っていたので、さらに飲み物なんかを買う。
それから俺たちはさうす・りばてぃーに帰り、飾り付けを始めた。
最初は俺の部屋でやろうという話だったが、俺は反対した。
見由の部屋のほうが、端の部屋で出窓がある分、飾りつけもきれいにできると言って、見由の部屋での開催を主張。
結果、それが認められ、パーティーは見由の部屋で行われることになった。
部屋の窓に、色付きのシールを張っていく。
それは、ちょっと見るとステンドグラスみたいに見えた。
それからツリーを飾り、「merry christmas!」と書かれた横断幕を、部屋にとり付ける。
そしてシールの星を、あちこちの壁に貼る。
さらに電球と蛍光灯にまで色つきのシールを貼るという念の入れようだ。
やがてそれが終わると、俺たちは明日を楽しみに、見由の部屋を退出することにした。
「あの、今気づいたんですが」
見由が去り際に、俺たちに言ってくる。
「私、この状態の部屋で、明日まで過ごさなきゃいけないんですか?」
その部屋は、電気をつけると色とりどりになって、まるでディスコかキャバクラのようだった。
俺は見由に聞こえないように、ふっと笑った。
だまされるほうがバカなのさ、と。
穂波が「もし居心地悪かったら、私の部屋に来てもいいからね」なんて言っている。
善人ぶっているが、即答するところを見ると、この女も気づいていたクチだな。
――――このアパートに住んでるのは、性悪なやつばかりだ。