さうす・りばてぃー
 そして、次の日。

 クリスマスイブではあるが、学校では終業式が行われた。

 その後、夢のテストと通知表返却が待っている。

 俺の成績は、まずまずだった。

 まずまずというのは1がないというだけ――1があると補習だ――で、決して良いということではない。

 そうした書類の返却と担任による注意が終わり、いよいよ期待の冬休みが幕を開ける。

 早速帰ろうと、部屋を出ると、廊下がなんだかざわついている。

 隣のC組のあたりに、人だかりができていた。

 なんだろう、と思って近寄ると、そこにはテスト結果の掲示があった。

 そういえば、期末テストは終業式の日に張り出しがあるのだった。

 ベスト50がいつものように張り出されているのだろう。

 どちらにしても、俺には関係のないことだ、と思って通り過ぎようとしたとき、そこに見知った顔を見つけた。

 知だ。

 なんだか難しい顔をしている。

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