さうす・りばてぃー
 やがて、全員がコーヒーを飲み終わると、解散しようということになった。

 改めて飲みなおすには、三人とも酔いがさめすぎていた。時刻はもう三時を回っていた。

「よし、じゃあ帰るか」
 知が言う。

 ぐっすり寝ている見由と星空。その寝顔を見ていた俺は、面白いことを思いついた。

「知、ちょっと手伝ってくれ」

「何を?」

 俺は無言で、星空の両腕の下あたりに手を入れた。

 そして、知に足を持つように指示する。その時点で、知は俺が何をするつもりなのか気づいたようだ。

 でも止めない知。

 二人で星空の体を持ち上げ、見由のベッドに入れる。

 そして、見由の枕に、彼女の頭をおいた。星空の右手を、見由の肩に回してやる。二人の体は、ぴったりと密着している。

 それを見た穂波が、あきれた声をあげた。

「もう、またそんなことして。怒られても知らないよ」

「まあ、実害があるわけじゃなし、いいじゃないか」

 とかいいつつ、持参していたカメラで二人の様子を写真に収める。いずれ、レズ写真として高く売りつけてやろう。

 ――――そんな風にして、クリスマスの夜は更けていったのだった。

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