さうす・りばてぃー
かくしてテスト当日を迎えた俺は、知に決闘を申し込んだ。
「このテスト、総合点で負けたほうが、一週間食事をおごるというのはどうだ?」
俺が言うと、知は多少驚いた顔をしたが、すぐにもとの顔に戻った。
「ハンデをくれなんていうんじゃないだろうな」
「失礼なことを言うな。俺にハンデなど……ほんの400点でいい」
俺が言うと、知の顔色が変わった。
「おまえ、何気にものすごく図々しいこと言ってないか? 400点って言ったら、一教科あたり50点だぞ? 俺が満点とっても、おまえが平均50点以上取ったら俺の負けじゃないか」
俺は机をばんと叩いた。
「何を言うか! 俺が50点以上取る確率のほうが、おまえが満点取る確率より低いに決まってるだろうが!」
「威張って言うことでもないと思うんですが……」
隣で見由が小さくつぶやいている。
しかし、小市民の声など無視しなくてはなるまい。
「というわけで、決定。健闘を祈る」
という風に、勝手に話を打ち切った。
何も言ってこないところを見ると、知も了承したと見ていいのだろう。
一週間後。そんなこんなで、テストが終了した。
俺は、テスト期間中の一日平均睡眠時間が三時間という、すばらしい結果に終わった。
努力が報われるといいのだが。
もっとも、見由に言わせると、「勉強を普段からやってれば、テスト期間ほど楽なものはないんですよ」とのこと。
確かに、テスト期間中は部活も休みになるし、授業もないし、午前中で終わるし、テストさえなければいいことづくめである。
実際、テスト期間中に見由と知が、二人で学食でだべっていたのを、俺は何度か目撃している。
星空とともに、恨めしげな視線をたっぷり送ったが、通じなかったようだ。
「このテスト、総合点で負けたほうが、一週間食事をおごるというのはどうだ?」
俺が言うと、知は多少驚いた顔をしたが、すぐにもとの顔に戻った。
「ハンデをくれなんていうんじゃないだろうな」
「失礼なことを言うな。俺にハンデなど……ほんの400点でいい」
俺が言うと、知の顔色が変わった。
「おまえ、何気にものすごく図々しいこと言ってないか? 400点って言ったら、一教科あたり50点だぞ? 俺が満点とっても、おまえが平均50点以上取ったら俺の負けじゃないか」
俺は机をばんと叩いた。
「何を言うか! 俺が50点以上取る確率のほうが、おまえが満点取る確率より低いに決まってるだろうが!」
「威張って言うことでもないと思うんですが……」
隣で見由が小さくつぶやいている。
しかし、小市民の声など無視しなくてはなるまい。
「というわけで、決定。健闘を祈る」
という風に、勝手に話を打ち切った。
何も言ってこないところを見ると、知も了承したと見ていいのだろう。
一週間後。そんなこんなで、テストが終了した。
俺は、テスト期間中の一日平均睡眠時間が三時間という、すばらしい結果に終わった。
努力が報われるといいのだが。
もっとも、見由に言わせると、「勉強を普段からやってれば、テスト期間ほど楽なものはないんですよ」とのこと。
確かに、テスト期間中は部活も休みになるし、授業もないし、午前中で終わるし、テストさえなければいいことづくめである。
実際、テスト期間中に見由と知が、二人で学食でだべっていたのを、俺は何度か目撃している。
星空とともに、恨めしげな視線をたっぷり送ったが、通じなかったようだ。