君に許しのキスを
あたしの一人暮らしは、結局凜のお父さんとお母さんに協力してもらい、ようやく承諾された。


受ける予定の学校が一応進学校でもあるし、凜のご両親がしっかり身の回りの世話だったり、ちゃんと預かるって言ってくれたから。


お父さんはお父さんで、何やかんや言いながら、
「お前を信頼しているから」と送り出してくれた。



凜のお父さんとお母さんにお礼を言うと、逆に深々と頭を下げられ、礼を言われた。
「凜のために、ありがとう」と。

そんな二人の姿に、あたしは胸が締め付けられる思いがした。

あたしはその時すでに、二人には言えない罪を、犯してしまっていたから。
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