君に許しのキスを
少し茶色がかった髪は、襟足が少し長くて、所々にあるその跳ねが、触れてみたいと思うほど、柔らかそうだった。



その衝動のまま、彼の頭に触れてみた。

髪は想像通り、ふんわりと柔らかくて、でもすぐに、固くて温かい頭皮に、手が届いた。


あたしは、そのまま自分がされていたように、小さく撫でてみた。


彼は小さく、寝息をたてたままだ。
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