君に許しのキスを
「あ、えと…
自己紹介が遅くなってすみません。
あたし、先生の勤めてる学校の生徒で、村西妃奈です。
その子は、沓宮凜。
あの、あんなことしちゃいましたけど、ほんとはすごくいい子で、
えと…」


明らかにテンパってる『村西』さんのところに、周が寄ってきて、頭にぽんっ、と手をのせる。


「大丈夫だよ。
洋平には俺からも話するから。」

そう慈しむような目で、『村西』さんを見つめ語りかける。


そして俺を見て、
「洋平、後からきちんと説明する。」
そう言って、薄く笑ったように、見えた。
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