君に許しのキスを
目的もなく外に出て、はたと我に返った。


連れ出してはみたものの、この男嫌い、だという少女と、これから一体どうすれば良いんだろう。



ふとさっきの穏やかな寝顔を思い出し、頭に手を載せてみた。


すると彼女は、ゆっくりと、細く息を吐き、震えた声を出した。

「やめて。」


けれど、さっきの状態よりは幾分か落ち着いているように感じられた。



「あんたさ、周が嫌いって、友達取られるっていう単なる嫉妬なんじゃないの?」
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