君に許しのキスを
彼は一瞬、驚いた表情を見せて、
でもすぐにまた、私を優しく見つめて、ゆっくりと身体を寄せた。



あたしはこの人の体温で、こんなに安心出来るのに、凜は違う。


抱きしめられてあんなにも取り乱す。
凛とあたしは、どうしてこんなにも違うんだろう。



そう思うと、涙が溢れて止まらなかった。
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