君に許しのキスを
「ふぅん…。」
せっかく初めて俺の方をしっかりと見ていたのに、その一言で、興味なさそうに顔をそらした。
それから少しの間、俺も彼女も沈黙した。
多分、きちんと成立した会話を終え、話題も失ったせいだろう。
突然、彼女が歩きだしたと思うと、近くのガードレールに腰掛けた。
もう逃げる気はないらしい。
俺はその、人1.5人分くらいあけた隣に腰をおろした。
遠くを見ながら、彼女は言った。
「妃奈ちゃんも、強くなろうと、してるのかな…。」
ぼんやりと、誰に問い掛けるでもないような言い方だった。
俺は、彼女が見ていないことを知りながら、小さく頷いた。
せっかく初めて俺の方をしっかりと見ていたのに、その一言で、興味なさそうに顔をそらした。
それから少しの間、俺も彼女も沈黙した。
多分、きちんと成立した会話を終え、話題も失ったせいだろう。
突然、彼女が歩きだしたと思うと、近くのガードレールに腰掛けた。
もう逃げる気はないらしい。
俺はその、人1.5人分くらいあけた隣に腰をおろした。
遠くを見ながら、彼女は言った。
「妃奈ちゃんも、強くなろうと、してるのかな…。」
ぼんやりと、誰に問い掛けるでもないような言い方だった。
俺は、彼女が見ていないことを知りながら、小さく頷いた。