君に許しのキスを
彼女のところへ向かう途中、携帯を見ると、メールが来ていることに気付いた。



『今日、くつみやさんに会いに行くから。』


飾り気のないメールだった。
送り主は、倉嶋洋平。
それを見て、俺はひどく驚いた。


洋平がそんな行動をとるとは思わなかったのと、一昨日と同じことが起こるのではないか、という不安を感じたからだ。



それでも、メールが送られてきた時刻からすでに数時間過ぎていた。

もう2人はすでに会っているはず。
どのような結果になっているのか、分からない。
少し想像してみただけで、正直恐ろしい。

今更俺に出来ることは、村西のために、これを村西に伝えないことだけ。
そう思った。
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