君に許しのキスを
第16章―恋人―
―side凜
何で、胸がちくちくと痛むのだろう。
あの人が『恋人がいた』と言っただけで。
あの大きな手で、誰か、女の人に触れる。
それを想像すると、吐き気がするような気持ちになる。
なんだか、すごく嫌だ。
何で?
あたしはどこを見るでもなく、遠くの空の方を向き、考えつづける。
「あたしも、強くなりたい。」
あの人が『恋人がいた』と言っただけで。
あの大きな手で、誰か、女の人に触れる。
それを想像すると、吐き気がするような気持ちになる。
なんだか、すごく嫌だ。
何で?
あたしはどこを見るでもなく、遠くの空の方を向き、考えつづける。
「あたしも、強くなりたい。」