君に許しのキスを
周からなんとか、渋々ながらも了解を得て、倉嶋さんの予定も合わせてもらって、翌週のよく晴れた日曜日。

ようやく決行の日を迎えた。



それでも周は、人目を気にしている様子で、
ほとんどあたしと凜、
周と倉嶋さんとに、
分かれた感じで行動していた。

つかず離れず、な距離感で。

そのせいであたしは、強い苛立ちを感じていた。


凛と倉嶋さんの関係を進展させるために、わざわざこんなこと企画したのに。

それから、あたしだって周と、普通の恋人っぽいこと、したかったのに。


そんなあたしに、周より先に、凛と倉嶋さんが気付いた。
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