君に許しのキスを
第23章―13歳―
―side妃奈
凜の顔からは表情が、何一つ感じられなかった。
ただゆっくりと瞬きを繰り返すだけの人形のように、
壁にもたれ掛かって、あたしたちをみていた。
沈黙が漂う中、意を決して口を開いた。
「ごめんなさい、凜。」
そう言って、床に手をつけ、
深く、深く、頭を下げた。
さっきの倉嶋さんみたいに。
凜はどんな顔をしているだろう。
誰ひとり口を開かない。
「あたし、一番謝らなきゃいけないことを、まだ話してない。
今、ここで話して良い?」
凜は表情のない顔のまま、
あたしを見つめている。
イエスとも、ノーとも言わずに。
あたしは、ゆっくりと語り出した。
13歳の、あの日。
あたしが犯した罪のことを。
ただゆっくりと瞬きを繰り返すだけの人形のように、
壁にもたれ掛かって、あたしたちをみていた。
沈黙が漂う中、意を決して口を開いた。
「ごめんなさい、凜。」
そう言って、床に手をつけ、
深く、深く、頭を下げた。
さっきの倉嶋さんみたいに。
凜はどんな顔をしているだろう。
誰ひとり口を開かない。
「あたし、一番謝らなきゃいけないことを、まだ話してない。
今、ここで話して良い?」
凜は表情のない顔のまま、
あたしを見つめている。
イエスとも、ノーとも言わずに。
あたしは、ゆっくりと語り出した。
13歳の、あの日。
あたしが犯した罪のことを。