君に許しのキスを
クラスでの配布物を手に、クラスや部活であったことなんかを、あれやこれやと話してくれた。
あたしはそれが、本当に嬉しかった。


そんな日々が続いた
ある日の放課後。

先生はなぜだったか、席を外しているとき、
いつものように、プリントを手にした妃奈ちゃんが、笑顔で保健室に入ってきた。


そしてあたしたちは、
いつものようにクラスや部活の話で、笑いあった。


あたしは、妃奈ちゃんの笑顔を見て、ふと思った。


あたしがこんなふうに笑えるのは、
妃奈ちゃんのおかげなんだと。


そう思ったら、言わずにはいられなかった。

あたしはそっと、妃奈ちゃんの手をとった。


「いつもありがとう、妃奈ちゃん。
あたし、なるべく早く、教室に戻れるように、頑張るから。」
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