君に許しのキスを
「どうして、ごめんなんて言うの?」
さっきまで、何の色もなかった顔に、みるみるうちに絶望の色が広がっていく。
「あのキスは、恋人同士のキスでしょう?
そりゃ、いきなりで驚いちゃったけど、嫌じゃなかったよ。
あなたが好きだから。
それとも、お兄さんのこと?
そんなの、あたしのこととは、ましてやあなた自身とは何の関係もないじゃない。」
声を震わせ、手を固く結びながらも、まっすぐに俺を見つめ言葉を紡ぐ。
「だから謝らないで。
お願いだから、ごめんなんて、言ったりしないで。」
いよいよ涙が溢れ出そうになり、顔を伏せた。
それでも小さな声で、しかし強い口調で言った。
「謝るくらいなら、最初からあたしに近づいてきたりしないでよ。」
ああ、そうだ。
俺が麻衣美に言われたのと同じだ。
麻衣美に『ごめん』といわれたとき、俺は、『謝るな、麻衣美は悪くない』そう何度も言ったんだ。
さっきまで、何の色もなかった顔に、みるみるうちに絶望の色が広がっていく。
「あのキスは、恋人同士のキスでしょう?
そりゃ、いきなりで驚いちゃったけど、嫌じゃなかったよ。
あなたが好きだから。
それとも、お兄さんのこと?
そんなの、あたしのこととは、ましてやあなた自身とは何の関係もないじゃない。」
声を震わせ、手を固く結びながらも、まっすぐに俺を見つめ言葉を紡ぐ。
「だから謝らないで。
お願いだから、ごめんなんて、言ったりしないで。」
いよいよ涙が溢れ出そうになり、顔を伏せた。
それでも小さな声で、しかし強い口調で言った。
「謝るくらいなら、最初からあたしに近づいてきたりしないでよ。」
ああ、そうだ。
俺が麻衣美に言われたのと同じだ。
麻衣美に『ごめん』といわれたとき、俺は、『謝るな、麻衣美は悪くない』そう何度も言ったんだ。