君に許しのキスを
許してもらわなければいけないのは、あたしの方です。

けれどそんなことを言ったら、妃奈ちゃんはきっとこう言うと思います。


「そんなことない。
悪いのは、あたしだ。」って。



だからこんなふうに、手紙というかたちで妃奈ちゃんに伝えることを選びました。



妃奈ちゃんの言葉、全く覚えていないといったら嘘になります。
はっきり覚えているわけじゃないけど、胸のどこかにひっかかっているのは事実です。


だけどそれを妃奈ちゃんが気に病む必要はありません。
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