君に許しのキスを
先生は妃奈ちゃんを誰よりも理解してくれるはずです。

そんなことは妃奈ちゃんの方が、よくわかっているだろうけど。


先生もまた、罪を一人きりで抱えて生きてきたから、誰よりもお互いがお互いの痛みをわかると思います。


それは傷のなめあいなんかじゃなくて、運命が二人を引き寄せたのだと思います。


だから二人で幸せになることを恐れなくても、誰に遠慮しなくても良いんです。



あたしは妃奈ちゃんと先生がいつまでも幸せであることを、望んでいます。

それがあたしにとっても、幸せであるような気がする。



そしていつか、願わくば、
時間がたって、何のしがらみもなく過去のことも笑って話せるようになったら、
そんな幸せな妃奈ちゃんたちに、また会いたい。
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