君に許しのキスを
周はあまり無駄な話はしない。

「久しぶりに顔見せろよ。」
その一言で、週末に飲みに行くことになった。

「あー、はい。了解っす。」

場所とかを大体決めて、俺の中ではそろそろ電話を切る流れだと思っていた。

しかし、
「お前、ちゃんと大学行ってんのか?」
と、唐突に質問された。

突然すぎて、うまいごまかしの言葉が浮かんでこなかった。

「んーまあそこそこ、って感じっすかね。」

そんな曖昧な言葉で、周をかわせるとは思わなかったが、とりあえず言った。
何も言わないよりは、良いだろうと思ったのだ。


「…お前さ、何つーか、…ちゃんとしろよ?」

言葉の間から周が言葉を捜していることを感じた。
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