君に許しのキスを
―side凜
今週は、お母さんは友達と旅行で、お父さんはいつも通り、仕事で遅い。
引っ越したことでお父さんは、毎日通勤に片道2時間近くかかっているという。
お母さんは、あたしを置いていくのは心配だ、と旅行の前日まで渋っていたけど、たまには息抜きが必要だと、あたしが半ば強引に送り出した。
だから夕ご飯は、外で妃奈ちゃんと食べなきゃいけない。
家で何か作って食べても良いんだろうけど、自分が料理できるかすら、わからない。
だからまず、あたしは妃奈ちゃんに頼るしかない。
それなのに妃奈ちゃんは、今日もおかしい。
このごろずっと、だけど、今日は特に、だ。
いつも一緒に帰るのに、今日は1人で、そそくさと帰っていってしまった。
そのおかげで未央ちゃんの“周先生話”に帰り道ずっと付き合わされて、散々だった。
そのくせ未央ちゃんは、「今日、予備校なの」とか言って、そそくさと帰って行った。
家についてから、妃奈ちゃんに何度も電話した。
メールもした。
けれど、まったくの無反応だったのだ。
引っ越したことでお父さんは、毎日通勤に片道2時間近くかかっているという。
お母さんは、あたしを置いていくのは心配だ、と旅行の前日まで渋っていたけど、たまには息抜きが必要だと、あたしが半ば強引に送り出した。
だから夕ご飯は、外で妃奈ちゃんと食べなきゃいけない。
家で何か作って食べても良いんだろうけど、自分が料理できるかすら、わからない。
だからまず、あたしは妃奈ちゃんに頼るしかない。
それなのに妃奈ちゃんは、今日もおかしい。
このごろずっと、だけど、今日は特に、だ。
いつも一緒に帰るのに、今日は1人で、そそくさと帰っていってしまった。
そのおかげで未央ちゃんの“周先生話”に帰り道ずっと付き合わされて、散々だった。
そのくせ未央ちゃんは、「今日、予備校なの」とか言って、そそくさと帰って行った。
家についてから、妃奈ちゃんに何度も電話した。
メールもした。
けれど、まったくの無反応だったのだ。