ヤクザと執事と私 1
そう言われても・・・どうしよう・・・
どういう選択肢があるのかもわからず、困ってしまう。
「・・・どうしたいですか?」
とりあえず、本人の意見を聞くことにした。
アニキと呼ばれていた男が、待ってましたとばかりに、
「俺の命は助からなくていいんで、こいつら2人の命だけは、どうにか許してもらえませんか?」
と、いきなり土下座をした。
すると、今度は、残された男2人が、俺達の命はいいんで、アニキの命だけはと言い始める。
そんな無限ループを10分ほど繰り返す。
もう勘弁して・・・私の心の奥底からこみ上げてくるのがわかる。
「あの、もう、いいですから。どこへでも行ってください。」
私が3人に言った。