ヤクザと執事と私 1
「もう~・・・死んじゃおっかな~・・・」
私の気持ちが口から飛びだした。
空を見上げると、哀しいくらいオレンジ色に染まっている。
思わず、目から水が零れてきた。
心の堤防が崩壊したのだろう。
目から流れ出る水はいっこうに止まる気配をみせない。
世界に一人ぼっちの状態は、今まで見えていた色がまるで嘘だったかのように、すべての物が色あせて見えた。
「お嬢ちゃん、この公園は日が暮れたら、変な奴が出るから危ないよ。」
急にブランコの後ろから女性の声がした。
私は、驚いてブランコを飛び降り、後ろを振り向く。
そこには、年配の女性のホームレスらしき人が立っていた。