ヤクザと執事と私 1
「そうだな。」
真木ヒナタも執事に同意する。
グゥ~・・・・
その時、荒れた店の店内にお腹の空いた音が響いた。
その音の主にみんなの視線が集まる。
・・・・私だった。
だって、しょうがないよ。
誘拐されてたし、・・・もう、夜の23時近くだし・・・お腹も空くよ・・・
私は、心の中で言い訳を重ねたが、とても口に出していう事はできない。
執事の前でこんな失態をするなんて、・・・私のお腹の馬鹿~・・・
私は、顔が真っ赤に紅潮するのがわかった。
「すいません。自分です。」
私の横から声が聞こえた。
ポチだった。
どうやら、ポチは、私が恥ずかしがっているのを見て、かばってくれたようだ。