ヤクザと執事と私 1
「へぇ~、なかなかいい店じゃん。初めて知ったけど。」
真木ヒナタは、気に入ったようだ。
その言葉を聞いて、ポチが少し安心した様子になる。
クラブの中は結構、人がいて、奥から騒ぐ声も聞こえてくる。
「繁盛してるね。」
私がポチに聞いた。
「そうなんですよ。ここの女性はレベルが高くて、特にナンバー1なんて、そこいらの芸能人より美人なんですよ。」
ポチは待ってましたとばかりに、話しはじめる。
「へぇ~、そこまで言うなら、見てみたいものだな。そう思わない?龍一?」
真木ヒナタが執事を見る。
「そうですか?ポチさんの趣味を知りませんので、私には、何とも言えませんが。・・・私より綺麗な顔をした女性を見たことがありませんので。」
執事が真木ヒナタにとんでもないことを言い切る。
思わず、私たち3人は執事を凝視する。