ヤクザと執事と私 1
第3節:ハルさん
そのブルーシートでできた建物は、公園の中の私が泣いていたブランコがある場所より、さらに奥に入った場所にあった。
中に入ってみると、予想以上に広く、きれいに整頓されていた。
「適当な場所に座っていいよ。」
年配の女性のホームレスの名前は、ハルさんというそうだ。
年齢は教えてくれなかったが、見た感じ50歳は超えているようにみえた。
ハルさんは日が暮れたので、ハルさんのブルーシートの家に案内してくれた。
私は、腰を下ろす。
ハルさんが、お茶らしきものを割れたコップに入れて持ってきてくれた。