ヤクザと執事と私 1
「なんで、当たり前じゃん。」
真木ヒナタが答えた。
「そうですよね。当たり前ですよね。」
安心したようにポチがつぶやく。
「半殺しした中にマフィアの幹部もいたのに許してくれるわけないじゃん。当然、追っ手をまいて逃げ帰ってきたんだよ。」
「・・・・もしかして・・・マフィアを敵にまわしてるんですか?」
「そうじゃね?何か俺の命に100万ドルの懸賞金かかってるらしいよ。俺って有名人じゃん。」
嬉しそうに語る真木ヒナタのとなりで、頭をたれるポチ。
「しかも、俺の命は、300万ドル・・・」
組長も悲しそうにつぶやいた。