ヤクザと執事と私 1
「えっ、俺もそれくらいの確率ではいると思って言葉を選びましたよ。」
私は、真木ヒナタに言い返した。
「小夜の言い方だと、1000人に1人くらいって言い方だったぞ!」
真木ヒナタがムキになって私に詰め寄る。
「違いますよ。絶対に1000人に1人ってことはありません。少なくとも500人に1人って感じです。」
私もムキになって真木ヒナタに詰め寄る。
「・・・でも・・・仕返しに誘拐するような根性曲がった奴を好きって女、1000人に1人でもいたら、見てみたいけどな。」
真木ヒナタは、真剣だった表情を一気に崩し笑う。
「・・・確かにそうですよね。」
私も、あまりに真木ヒナタの言葉が的を得ていたので、真木ヒナタと一緒に大笑いする。