ヤクザと執事と私 1
第3節:暴走族登場
「ところで、何でこんな轟音響き渡らせている暴走族のいる河川敷なんかに来たんだ?」
組長が、まじめな顔になり、執事をみた。
「はい。この中に代金を踏み倒した上、店を荒らした人物がいるそうです。」
私は、河川敷を見渡す。
河川敷には、暴走族が軽く50人はいるように見えた。
しかも、全員、特攻服姿。
私にとっては、視覚的にも痛すぎる。
私は、少し恐怖を覚え、執事の後ろに隠れる。
「大丈夫ですよ、小夜さん。私が小夜さんには、指ひとつ触れさせませんから。」
「龍一さん・・・」
私と執事が見つめ合う。