ヤクザと執事と私 1
第7節:祭りの後
組長の家に着いたときには、すでに時間は深夜2時を過ぎたところだった。
組長と真木ヒナタ、執事が次々に車から降りて、家の中に入っていく。
私も門番をしていたサブとサルとキジに軽く会釈をしてから、執事の後を追いかける。
しかし、家に入る前に執事が振り返って、私を見た。
「小夜さん、今日はもう遅いですから、帰宅して結構ですよ。」
執事は、疲れた様子も見せずに笑顔だった。
疲労困憊だった私も、その執事の笑顔を見て、少し癒される。
「はい。それでは、失礼致します。」
私は、執事に頭を下げて門の近くに止めておいた自転車のところに行く。
「小夜、どうだった?」
サブが寄って来た。
「それが・・・」
私は、サブにサブと別れた時からあったことを簡単に説明した。