ヤクザと執事と私 1

第4節:ハーフ



店の中に戻った私とサブは、元通り、ママの座っているテーブルに戻る。


「ところで、ヒナタちゃん、元気にやってるの?みんなに迷惑かけてない?」


急にママに聞かれて、困る私達。


「あ、はい。有り余るほど元気です。」


迷惑かけてないかの質問には答えずに、元気かどうかだけ答える私。


「そう、よかったわ。あの子、人見知りするから心配だったのよ。」


「・・・」


無言のまま、私はサブを見る。


サブも私を見る。


(違うヒナタではないのか?)


という疑問が頭に浮かぶが、実際、顔をあわせたわけだし、別人のはずはなかった。


「あの・・・、ママさんは、真木ヒナタさんのお母さんなんですか?」


私は、最初から聞きたくて聞きたくてたまらなかった事を思いきって聞いてみた。


そんな私をサブは、ナイスという表情で見る。


サブも気になっていたらしい。

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