ヤクザと執事と私 1

「あら、私、そんなに歳に見える?」


ママは悲しそうに私を見る。


「あ、いえ。見えないから、疑問で・・・」


「よかった。といっても、もう40歳前だから、ヒナタちゃんくらいの子がいても、おかしくないんだけどね。」


「え~!」


私とサブはママの言葉に同時に声を上げる。


ママは、とても40歳くらいには見えなかった。


「うふ。驚いたってことは、喜んでいいのかしら?」


「はい。・・・30歳を超えることはないかなって思ってました。」


私は、素直に言う。


「もう、上手ね。こんなおばさん、持ち上げても何にもでないわよ。・・・あ、そうだ。ケーキがあったから、食べる?」


「はい、いただきます。」


何もでないといいながら、ケーキが出てきた。


「・・・あなた達、ヒナタちゃんの過去知ってるの?」


「いえ、知りません。」


「そう・・・」


不意に、私達とママの間に沈黙が広がる。
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