ヤクザと執事と私 1



真木ヒナタは、仕事が順調なこともあり、また、マフィアの一員になったことで、マンホールの家を出て、アパートで暮らすことが出来るようになっていた。


当然、あのマンホールで一緒に暮らしたグループも一緒に。


ただ、当時、10人いた人数は、すでに5人になっていた。


いや、5人も生き残ったというべきだろうか。


もし、あのまま、路上生活をしていたら、間違いなく全員死んでいた。


そう考えれば、5人も生き残ったことは、真木ヒナタの犠牲のたまもの。


真木ヒナタは、今日もこの残った者達のために、その両手を血に染め続けた。


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