ヤクザと執事と私 1



いくら噂にのぼろうと、人は背の低い女の子には、警戒心を解いてしまう。


本当は男である真木ヒナタは、いつ身長が伸び始めてもおかしくなかった。


背が伸びてしまうと真木ヒナタの価値は下がってしまう。


それを防ぐための薬。


それがたとえ体に有害であろうと。




「・・・さあ?日本人の血が入ってるからじゃないか?」


真木ヒナタは、レナの質問に適当に帰しておいて、アパートを出る準備をする。


「いってくるよ。」


「うん。気をつけてね。」


レナの言葉に真木ヒナタは振り返らずに部屋を出て行った。



< 247 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop