ヤクザと執事と私 1
第2章:執事見習い
第1節:サブ
午前5:00にハルさんのブルーシートの中に目覚まし時計の音が響く。
「小夜、起きなよ!遅れるよ」
目覚まし時計でも起きれない私を、ハルさんが無理やり起こしてくれた。
「う~ん・・・。」
私は眠たい目を擦りながら、起き上がる。
いつものように公園内の近くのトイレで顔を洗う。
男ということなので、準備が楽。
「ハルさん、行って来るね。」
あっと言う間に準備を整えて、私は笹山組組長、笹山大和の豪邸へと向う。
シゲ爺が自転車を貸してくれた。
朝のさわやかな空気の中で自転車をこぐのは、本当に気持ちがよかった。
しかも、今日からあの美形の執事と一緒に働くことができる。
私は、いろいろなことを想像して、思わず、にやけてしまう。