ヤクザと執事と私 1
サブこと村上隆は、170cm~175cmくらいで、髪は少しこげ茶色のソフトモヒカンだった。
格好はいかにもやくざのチンピラといった格好だが、よく見ると、顔そのものは、端正なつくりをしている。
もし、格好がザ・やくざの服装でなければ、意外と今どきの美形少年で通るかも知れない。
「こっちだぞ。」
サブが私を案内してくれた。
「今から簡単に屋敷の説明するから、覚えられたら覚えておけよ。・・・まぁ、俺も未だに迷子になるんだけどな。」
サブは人懐っこい笑顔を私に向ける。
もしかしたら、サブはいい奴なのかも。
私は、思い切って聞いてみた。
「あの・・・なんで村上さんは、サブって呼ばれているんですか?」
名前にひとつもサブらしきものが含まれてないのに、なぜサブと呼ばれているのか、私にはとても不思議だった。
「・・・はぁ~・・・やっぱり、そう思う?」
サブは哀しそうな顔を私に向ける。