ヤクザと執事と私 1
それから、簡単に屋敷の説明をしてくれたが、最初の予想通り、私には、・・・無理。
こんなの覚えられるわけないよ・・・
サブも私に説明しながら、何度も間違えていた。
屋敷の説明が終わり、サブが私を台所に連れて行ってくれた。
「とりあえず、いまから朝食の準備してもらうから。ここで待ってて。すぐに誰かくるから。」
サブはそのまま台所を出て行こうとしたが、すぐに私の側に戻ってくると、
「いい忘れたけど・・・執事さんは・・・他人には優しいけど・・・身内にはドSだから・・・絶対逆らっちゃだめだぜ。」
心配そうに私の顔を何度も振り返りながら、サブは去っていった・・・
残された私は、最後にサブが言った意味が分からずに立ち尽くしていた。
しかし、その意味はその後すぐにわかることになった。