ヤクザと執事と私 1
私は、なんとなく、ここに子供がいちゃいけないといいたいのかなとわかった。
「あの・・・わ、・・俺、今日からここで働く、三河小夜です。」
大男は少し不思議そうな顔をして私を見つめていたが、何か思い出したように手を叩いた。
「執事・・・見習い・・・来る・・・今日・・・でも・・・執事は・・・男だけ」
さらに不思議そうに大男は私を見つめてくる。
(まずい・・・・この人、私が女だと確信してる・・・)
私の背中に冷や汗が流れる・・・
こんなところで女とわかったら・・・
「理由・・・ある・・・の?」
大男がさらに私を見つめてきた。
私はしょうがなく簡単に今までの説明をしてみる。
大男は静かに話しを聞いていたが、最後の方は涙を流していた。