ヤクザと執事と私 1



私は、なんとなく、ここに子供がいちゃいけないといいたいのかなとわかった。


「あの・・・わ、・・俺、今日からここで働く、三河小夜です。」



大男は少し不思議そうな顔をして私を見つめていたが、何か思い出したように手を叩いた。



「執事・・・見習い・・・来る・・・今日・・・でも・・・執事は・・・男だけ」


さらに不思議そうに大男は私を見つめてくる。


(まずい・・・・この人、私が女だと確信してる・・・)


私の背中に冷や汗が流れる・・・


こんなところで女とわかったら・・・


「理由・・・ある・・・の?」


大男がさらに私を見つめてきた。



私はしょうがなく簡単に今までの説明をしてみる。



大男は静かに話しを聞いていたが、最後の方は涙を流していた。

< 46 / 287 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop