ヤクザと執事と私 1
「わかった・・・俺・・・小夜・・・守る・・・約束・・・絶対・・・女って言わない・・・小夜・・・男」
大男は、大きい体を折り曲げて、私の目線に合わせて何度もうなずいた。
「俺・・・熊さん・・・みんな呼ぶ・・・小夜・・・熊さん・・・言う」
私はなんとなく、この大男が何を言いたいのかわかるようになっていた。
「熊さんって呼んでいいの?」
大男は嬉しそうな顔になる。
「・・・そう・・・熊さん」
私と熊さんはなぜか握手をしていた。