ヤクザと執事と私 1


そこに別の白衣を着た料理人らしき人が入ってきた。



「おはようございます。」


執事が挨拶をする。


「オハヨッス。」


男は、挨拶を返すがその瞬間、執事に殴られ空を飛んで、台所の壁に叩きつけられる。



執事はもう一度、男に「おはようございます。」と繰り返した。




男は、頭を振りながら立ち上がると、直立から45度の礼をして、「失礼致しました。おはようございます。」と模範的な礼をした。



執事は満足そうにうなずいている。




私は、サブが教えてくれたことを思い出していた。


執事は身内にドSだと・・・



言葉のSならまだしも・・・執事は・・・行動のS・・・



私は、その時、絶対、執事に逆らわないと心の中で誓った。

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