ヤクザと執事と私 1
頭をさすりながら、体勢を立て直すと、そこには執事が立っていた。
(どうしよう~・・・私も殴られるのかな・・・・)
私は目をつぶり、身を硬くする。
ひたいに柔らかいものを感じた。
少し目を開けると、そこには私のひたいにキスをする執事が・・・。
(なにィ~・・・コレェ~・・・)
私の頭の中がパニックに陥る。
そして、執事はポケットの中から、バンドエイドを取り出すと、私のひたいの血が出ていた場所にはってくれた。
執事は、私のひたいの傷をキスで消毒してくれたのだ。
「とりあえず、消毒しておいたので大丈夫でしょう。続けられますね?」
執事がキスした距離感のまま、私に話しかける。
「・・・はい・・・・かしこまりました・・・」
私は夢見心地のままに答えた。