ヤクザと執事と私 1
第4節:朝食
朝食の準備を整えた。
私は、顔中に汗が浮かんでいる。
執事が私の前に来て、屈んで私の顔に浮いている汗をハンカチで拭いてくれた。
私は、恥ずかしさと嬉しさで身動きできない。
「小夜さん、最初にしてはなかなかの動きでしたよ。」
私はこの笑顔のためなら、何でもできるような気がしてくる。
「あ・・・ありがとうございます・・・」
私はフワフワした気持ちのまま、どうにか声を絞り出す。
扉が開き、朝食が次々に部屋に運び込まれてきた。
私と執事も朝食運びを手伝う。